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4年生が若手研究者助成制度に採択|国際高等専門学校

国際理工学科の4年生が第4回リバネス高専研究費 Garage Ota賞に採択される

国際高等専門学校の国際理工学科4年の畠中義基さんの研究が「第4回リバネス高専研究費 Garage Ota賞」(2021年12月公募)に採択されました。

畠中さんがニュージランドのオタゴポリテクニックとのオンライン授業「エンジニアリングデザインIII」で製作した自動農業ロボット車台部分の小型プロトタイプ

リバネス研究費は、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、自らの研究に打ち込み、独創性な研究を行う若手研究者を助成する研究助成制度で、株式会社リバネスによって創設されました。

この助成制度の一つである『リバネス高専研究費』は、全国の高等専門学校に所属する学生および研究者(教員)を対象としています。第4回では、ものづくりやIoT、ロボティクス、モビリティ、スマートファクトリー、人工知能、交通、医療、介護、ヘルスケア、バイオ、農業、海洋開発、食品、防災、環境、エネルギー、資源など、あらゆる分野におけるハードウェアの研究開発に関するテーマを対象に募集が行われ、採択された研究には、30万円の研究費が助成されます。

今回、多数の応募者の中から採択された畠中さんの研究テーマは、「小規模農家向け小型自動運転耕運機の試作と検討」で採択件数は畠中さんを含め1件でした。

現代農業の課題をふまえた農業技術を研究

近年、農業の後継者不足や農業従事者の高齢化などを背景に、農業機械を自動化する技術の開発が求められています。

とはいえ、現状では、小規模農家向けの小型の農業機械の自動化はあまり進んでおらず、大型のものが大半を占めています。そのため、小規模農家にとっては機械の維持・管理費や導入費など経済的な負担が大きいことが課題となっています。

また、高重量の農業機械を使用することで土壌が圧縮され、本来の土壌がもつ豊かさが失われているという事例も報告されています。

農業用ハウスを利用した作物栽培にも課題があります。農作業で土を掘り起こしたり、反転させたりする際には、手押しの耕運機またはトラクターを使います。しかし、トラクターをハウス内で利用すると、旋回させる動作などは困難です。また、手押しの耕運機は人力にたよるため、高齢の農業者にとっては作業負担は非常に大きくなります。畠中さんは、こうした切実な農業の現状に着目しました。

小型自動トラクターの社会実装を目指して

畠中さんの研究の最終目標は、田んぼ上で稼働する小型自動トラクターの実現です。そのために必要となる新たなロータリーと自動耕運制御技術の開発に取り組みます。

開発期間は2年間を想定。1年目は従来よりも低負荷で土を耕すことができる新たなロータリーの設計・試作に取り組み、実際の畑を使った実証実験を通じて有効性を検証します。

2年目は自動耕運制御技術の設計・試作に取り組みます。新たに開発したロータリーを搭載した小型耕運機が農業用ハウス内を自動走行し、耕運作業を行うためのセンシング技術やロボット技術を開発。実際に農作業が行われる環境でシステムの有効性を評価し、小型自動トラクターの社会実装を目指します。

畠中さんは2年生の時に「エンジニアリングデザイン」の授業の一環で仲間と取り組んだ「獣害対策のためのAIを用いたサル認識システムの開発」が2021年の一般社団法人電気学会 「U-21学生研究発表会」最優秀賞を受賞。現在は国際高専ロボコンプロジェクトのリーダーとしても意欲的に活動しています。

7月9日(土)の国際高専オンライン説明会では、畠中さんが自身の活動についてプレゼンを行う予定です。ぜひご覧ください。

オンライン進学説明会2022

https://www.ict-kanazawa.ac.jp/onlinesession/

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