昨日は、主体的な課題解決を推進する新学習指導要領の影響から、東京都教育委員会が都立高等学校に校則等に対する自己点検を通知し、各校で6項目の校則の見直しが行われたことについて紹介した。
さて、自己点検の結果、必要性の疑わしい6項目の校則はどうなったのだろうか?
ブラック校則6項目のうち、5項目は全都立高校が廃止
各校での自己点検の結果、「生来の髪を一律に黒色に染色」「ツーブロックを禁止する指導」「登校しての謹慎(別室指導)ではなく自宅謹慎を行う指導」「下着の色の指定に関する指導」「高校生らしい、等表現があいまいで誤解を招く指導」の5項目は採用していた全校(のべ196課程)がすべて廃止を決定。
点検対象の校則のうち、存続したのは何?
「頭髪に関する届出(任意)の提出」は、採用していた高校のうち35課程は廃止を決めたものの、20課程が引き続き校則等として残ることとなった。くせ毛だったり、生まれつき髪が黒くない生徒や保護者が誤解されたくないとの思いから、「届け出を残してほしい」という声があったようだ。
そもそも、「カラーリング禁止」や「パーマ禁止」といった校則がなければ、頭髪に関する届出の提出も必要ないはずだが、それを求めるのは日本の都立高校にはまだ難しいようだ。
東京都教育委員会は校則を各校で自己点検する活動により、「生徒が社会の一員として主体的に自校の校則について考え・守ることで社会参画意識を醸成」することができた、としている。
(取材・文/大友康子)