スマートフォンやタブレット、携帯電話、通信、インターネットに関する市場調査や消費者動向を調査している『MMD研究所』(本社:東京都港区)が、2022年1月に行った「初めてスマートフォンを持つ子どもと親のスマートフォン意識調査」をリリースした。
今回の調査は、2021年以降に初めて子どもにスマートフォンを持たせた親1,000人(2021年以降に初めて子どもにスマートフォンを持たせた20歳~59歳の男女1,888人に事前調査を行い抽出)を対象にインターネットで行ったもの。2022年1月21日~1月24日の期間に、インターネットで行った。
3年前に比べて進む‟スマホデビュー”の低年齢化
これによると、スマートフォンのデビュー時期として最も多かったのは小学6年生(14.2%)で、次いで中学3年生(11.2%)、中学1年生(11.1%)と続く。小中高の中では小学生が51.6%と最も多かった。これは、2019年に行った前回の調査と比べると、11.5ポイントも高い数字。小学生未満のデビューも2.8%から5.8%に増加するなど、3年の間に低年齢化の傾向が進んでいることがうかがえる。
スマホを持たせても良いと思った理由、1位は「子どもが持ちたいと言い出したから」
子どもにスマートフォンを持たせようと思った理由については、全体では「子どもがスマートフォンを持ちたいと言い出したから」(23.8%)が最も多く、「周りの子どもがスマートフォンを持つようになったから」(21.7%)、「親子間でLINE等を使いたいと思ったから」(18.2%)と続く。
なお、小中高別に見た同質問の回答では、中学生の3位、高校生の1位に「子どもが学校に入学するから」がランクイン。高校生の2位には、「スマートフォンがないと学校生活が不便になると思ったから」が入る結果となった。
●子どもにスマートフォンを持たせても良いと思った理由 ※小中高別、上位5位抜粋
小学生(n=468) | ||
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1位 | 子どもがスマートフォンを持ちたいと言い出したから | 22.2% |
2位 | 周りの子どもがスマートフォンを持つようになったから | 21.4% |
3位 | 子どもが塾や習い事に通い始めるから | 20.7% |
4位 | 親子間でLINE等を使いたいと思ったから | 19.2% |
5位 | 事件・事故など世の中の出来事に不安を感じるから | 15.0% |
中学生(n=234) | ||
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1位 | 子どもがスマートフォンを持ちたいと言い出したから | 28.4% |
2位 | 周りの子どもがスマートフォンを持つようになったから | 27.0% |
3位 | 子どもが学校に入学するから | 20.0% |
4位 | 親子間でLINE等を使いたいと思ったから | 18.6% |
5位 | 子どもが塾や習い事に通い始めるから | 17.9% |
高校生(n=84) | ||
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1位 | 子どもが学校に入学するから | 40.6% |
2位 | スマートフォンがないと学生生活が不便になると思ったから | 31.6% |
3位 | 子どもがスマートフォンを持ちたいと言い出したから | 27.8% |
4位 | 子どもの帰宅が遅くなることが多くなるから | 22.6% |
5位 | 周りの子どもがスマートフォンを持つようになったから | 20.3% |
MMD研究所調べ
なお、子どもにスマートフォンを持たせる際に、ルール決めを行った親は全体の78.4%という結果に。後編では、スマートフォンを利用する上でのルールについてを紹介していく。
(取材・文/松井さおり)