毒親とは?―― 子どもに害悪を及ぼす親
自分は「毒親」かもしれない、と心配になることはあるだろうか? はたまた、自分の親を「毒親」だったと思うことはあるだろうか? 毒親とは、子どもに過干渉、過度な管理、支配、価値観の押し付けなどをする保護者のことで、アメリカの医療関係コンサルタントであるスーザン・フォワードが「子どもの人生を支配し、子どもに害悪を及ぼす親」を指す言葉として定義した。
親子関係における心理的な和解を通じ、人生の好転を促すコンサルタント・三凛(さんりん)さとし氏が代表を務める合同会社serendipityは、このほど「親子関係」について調査を実施した(※)。
■※調査概要
調査期間 | 2021年11月26日~27日 |
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調査手法 | インターネット調査(無作為) |
調査地域 | 全国 |
調査対象 | 20歳以上60歳未満の男女 |
サンプル数 | 1210人(内訳:男性 102人、女性 1108人) |
(合同会社serendipity 調べ)
調査は「自分が毒親だと思うかどうか」を問うものではなく、「自分の親が毒親だったと感じることがあるか」などを問うものではあるが、子ども視点で自分と親との関係を振り返ったのち、視点を変えて調査結果を見て、子どもに対して毒親にならないよう気を付けていくことにしよう。
6割以上「自分の親が毒親だったと感じることがある」
親が「毒親」だったと感じることはあるかを尋ねると、男女ともに「たまにある」(男性:36.3%、女性:32.8%)が最も多く、「よくある」(男性:25.5%、女性:33.1%)となり、6割以上の人が自分の親が「毒親」だったと感じていること、その傾向は男性よりも女性の方が若干多いことがわかった。
「親と円滑なコミュニケーションが取れている」のは半数以下
親と円滑なコミュニケーションが取れているか尋ねたところ、「はい」(男性:48%、女性:43.9%)、「いいえ」(男性:14.7%、女性:22.1%)、「どちらとも言えない」(男性:37.3%、女性:34%)となった。
人生の悩みTOP3に「親の扱い方や関係」がランクイン
「人生うまくいかない」と感じる悩みがあるか尋ねたところ、最も多かった回答は男女ともに「お金が貯まらない」(男性:71.6%、女性:67.5%)、ついで「将来への漠然とした不安がある」(男性:55.9%、女性:52.3%)、「親の扱い方や関係に一抹の不安がある」(男性:38.2%、女性:40.5%)となった。選択肢を提示したとはいえ、人生の悩みTOP3に「親の扱い方や関係」が入ってくるとは、やはり親子関係というのはなかなかに重要なもののようだ。
明日は三凛さとし氏による「親子関係で悩むことがなくなる3つの気づき」の解説を見ていくことにしよう。
(取材・文/大友康子)