“選べる制服”とは?
WEBサイト「学校総選挙プロジェクト」は、中高生から20代までの若者世代と政治・社会をつなぐソーシャルプロジェクト。若者がモヤモヤしているテーマを取り上げて意見交換の場を設け、オンライン投票でそれぞれが意思表示する機会をつくり、若者の意見を世の中に届けて社会が動くきっかけをつくることをミッションとしている。
「次期首相になってほしいのは誰?」「環境アンケート」など、プロジェクトを立ち上げた昨秋から今までさまざまなテーマでオンライン投票を募ってきているが、なかでも注目度が高いテーマとしてこれまで3回にわたって取り上げてきているのが“選べる制服”だ。
“選べる制服”とは、男女ともに制服のスラックス、スカート、ネクタイ、リボンなどを自由に組み合わせ、選択できる制度のこと。
第一弾(2021年4月26日~5月13日調査)では「選べる制服を導入したほうがいいかどうか」「自分の(子どもの)学校は選べる制服を導入しているかどうか」などについて調査。第二弾は、“選べる制服”をジェンダーという視点だけではなく、季節や天気、ファッションとして自分ゴト化して考えてほしいという想いから、東京ガールズコレクションがプロデュースする“令和teen”のためのガールズフェスタ『TGC teen 2021 Summer』とコラボレーションし、ティーンから人気のモデル8名がジェンダーレス制服などを着用してランウェイするステージを2021年7月27日に実施。
そして第三弾は2021年6月21日~9月5日、47都道府県の教育委員会の協力のもと、各都道府県立の全日制高等学校3205校を対象に「選べる制服」の採用率を初めて調査。「選べる制服」制度を採用するにあたり、女子制服にスラックスを用意することから始める学校が多いことを受け、制服が指定されている学校(3073校)のうち女子スラックス制服の採用率を調べた。
女子スラックス制服採用率は44%
調査の結果、「女子制服でスラックスを選ぶことができる」高校が日本全国に44.4%あることが分かった。集計の際、トランスジェンダーの生徒が実質的なカミングアウトになることを避けるため、「異装届」や「特別な理由の提出」が必要な学校、また「男子生徒の制服を着用する」ことになる学校は「採用なし」として集計した。
上の地図から、「女子制服のスラックス」採用率が高い県、低い県は大まかにお分かりいただけるだろう。詳しくは明日お伝えすることにしよう。
(取材・文/大友康子)