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2020年中学入試 日能研が考えるBIGニュース 東海エリア編

2020年に行われた中学入試。中学受験に詳しい学習塾の日能研に、東海エリア(愛知県・岐阜県・三重県)でのBIGニュースを伺いました。※中学校に該当する文言は省略

1位 東海地区の各県で受験者数が変動

東海地区での延べ受験者数は、愛知県と岐阜県で大幅に増加したものの、三重県では減少となった。こうした地域差による増減の要因は、東海各県における小6の児童数自体の増減によるものと、1月上旬に入試を実施する学校が大きく増えた愛知県の動向によるものと思われる。

2位 愛知県で受験者数が大幅に増加

愛知県での延べ受験者数は昨年に比べ大幅に増加した。同県の小6児童数が増加したことに加え、1月上旬に行うことが定着化し他県からの受験生を集めたこと、人気の名古屋女子大学(特奨)や、海陽中等教育学校(入試Ⅱ)が入試日程を1月上旬に変更したことが要因と考えられる。

3位 岐阜県の受験者数が大幅に増加

昨年、受験者数を大きく減らした岐阜県で、小6児童数が減りながらも延べ受験者数が大幅に増加。鶯谷が県外の名古屋市に入試会場を新設し多くの受験生を集めたことも要因とされるが、県内ほとんどの学校で受験生の増加が見られることから、岐阜県における中学受験率が上昇したとも考えられる。

4位 三重県では受験者数が減少

三重県では、高田が4年連続で受験者の数を増加させ、高い人気を維持しているものの、その他の多くの学校で受験者数を減らしている。これは、同県内での小6児童の数が減少したことに加え、同県の主な入試日程と重なる愛知県の1月上旬入試が拡大した影響と考えられる。

5位 入試形態の多様化が進む

東海地区では、入試日程の変更にとどまらず、各学校で新たな入試の形態を導入する取り組みも広がりを見せている。
今年度の入試においても、「特待生入試」、「英語入試」、「AO入試」、「午後入試」など、さまざまな入試形態が見られた。

6位 web出願校の増加(20校→27校)

昨今、日本全国で広がりを見せているwebでの出願。東海地区においても、新たに7校で可能となった。また、webで合格発表を行う学校も年々増加している。今年度の入試では、東海地区で17校がweb上で合格発表を行った。この動きは今後もさらに広がっていくと予想される。

7位 東海で微減、南山男子部と名古屋は大幅増

愛知県の男子受験生の増加に伴い、名古屋が大幅に受験者数を増加させ難化した。東海は名古屋の難化により、チャレンジ受験が例年に比べ減り、受験者数をやや減らしている。一方、東海と同日入試の南山男子部は、新校舎完成以降、順調に受験者数を伸ばしており、今年度も大幅に増加。

8位 愛知県の女子校で特徴的な動き

愛知淑徳・金城学院・椙山女学園は昨年度並みの受験者数。昨年度増加した南山女子部はここ数年隔年現象が続いており、今年度は減少。聖霊はVAP選考が好調も一般入試が敬遠され受験者数は2年連続で減少。名古屋女子大学は特奨入試を1月上旬に前倒し、昨年に続き大幅に受験者数増。

9位 共学校の滝で増加、愛知は昨年度並み

共学トップ校の滝は、昨年度の入試で受験者数が減少したが、今年度はその反動もあって、過去10年間においても最多となる1,700名を超える受験生が集まった。愛知は、特待生枠を拡大して実施したが、受験者の数は昨年度並みとなり、大幅な増加にはつながらなかった。

10位 海陽中等教育は5年連続で受験者数減少

例年、日本全国から受験生を集めている全寮制の海陽中等教育学校は、今年度から一般入試で新たに入試Ⅲ(国語・算数・理科・面接または国語・算数・社会・面接を選択)を新設したものの、受験者数の回復にはつながらず、2016年度入試から5年連続で受験者数が減少した。

 

編集協力/日能研東海