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大学生の食事は朝夕学食で、100円で万全!?(前編)

親も安心「100円朝食・夕食」

大学生協事業連合の業務受託会社である株式会社キャンパスサポートは、大学の食堂内で広告を掲載する企業の協賛により、学生がワンコインで食事ができる「100円夕食」の協賛企業の新規募集を開始した。

このニュースに接し、学食で100円で食事ができるのか!? と驚いたが、よくよく調べてみると、実際はもう20年以上も前から全国の大学で「100円朝食」が始まっていた。筆者の無知はお恥ずかしいかぎりだが、読者諸氏はご存じだっただろうか? 

大学生のお子さんのみが日本で生活しているという海外滞在中の読者にとっては、お子さんがきちんと食事を摂れているか気になるところだろう。100円朝食・夕食の存在は大変ありがたいのではないだろうか? 今日と明日とで見てみよう。

まず本日は「100円朝食」から。

「100円朝食」が全国に広まった契機は立命館大学 

100円朝食自体は、実は20年以上前から実施する大学もあったようだが、本格的に全国に広まったのは立命館大学が実施し、その成果を研究発表したことによるようだ。

立命館大学は、2013年から在籍する学部生の保護者によって組織される父母教育後援会と協力して、100円朝食の提供を開始。朝食を食べる学生が増えただけでなく、1限目がない学生も朝食を食べて2限目以降の授業開始まで図書館で過ごすようになり、図書館の利用率が高まる、などといった効果が見られたという。

この父母教育後援会の「100円朝食による学生の健康管理、生活リズムの維持活動」は、2015年度第4回「健康寿命をのばそう!アワード」で厚生労働大臣最優秀賞を受賞するなどかなり話題となり、全国の大学に影響を及ぼしたようだ。

立命館大学の100円朝食の一例

父母会、同窓会、企業協賛により100円朝食が実現

立命館大学のように父母などが組織する団体の協力によって100円朝食が成り立っているケースのほかに、OB・OGで組織する同窓会が支援するケース、企業の協賛によるケースなどがある。

企業協賛による100円朝食実施例としては、埼玉大学などがある。同大学の100円朝食では、協賛企業による企業講演があったり、企業説明や採用情報などがわかる資料の配布もあるほか、希望者は協賛企業の担当者と個別相談もできるという。

「100円朝食」は生活リズムや栄養バランスをワンコインで整えられるのに加え、就活にも役立つようだ。

明日は「100円夕食」について見てみよう。

(取材・文/大友康子)