教育の準備 基礎知識と海外滞在時から始める準備

基礎知識と海外滞在時から始める準備

2017年中学入試結果 速報

明治維新以来ともいわれる規模での大学入試改革を受け 私立中学入試も大きく変わっています。そこで、中学入試に詳しい専門家に、2017年度の傾向を伺いました。

既成概念に縛られない学校選びが特徴

2017年の中学入試結果について、中学受験塾『日能研関東』の市川理香氏は次のように分析する。「これまでの『難関校だから』『伝統校だから』という価値観にとらわれない学校選択が印象に残る入試でした。また大きな傾向として、現在の大学入試改革が“我が子のこと”と認知されるに従い強くなってきた「大学附属校志向」、また近年続く「共学志向」が見られます。男女で若干の違いもあり、この傾向は女子により顕著でした。このほか、男子校・女子校ともに、行事や課外活動、独自プログラムの魅力と生徒の活躍が伝わった学校は人気でした」
 これらの背景を考えるとき、市川氏は、バブル崩壊、就職氷河期などを経験してきた、中学受験生保護者世代の教育観に思い至らせるべきではないかと語る。「将来を見通しにくい現代社会において、保護者は我が子に『教育』という無形の財産を残したいと願い、その思いを学校選びに投影します。2017年入試では、進学実績といった数字で測りやすい尺度だけではなく、6年という時間軸で展開される教育内容に軸足を置く傾向が強まったといえるでしょう。その結果、既存の価値観に縛られない学校選びが進み、“ものさし”の変化、多様化をうかがわせたのです。もちろん学校側でもこの流れに合わせ、合科型・思考力型入試、英語選択の可能な入試などが増加しており、入試方法の多様化も進んでいます」帰国生入試では、グローバル社会に対応した学校の人気が高まったという。「英語を試験科目として実施したり、インターナショナル(グローバル)コースを設置するなど、グローバル教育を特徴に持つ学校の人気が高まりました。人気校ほど、高い英語力、英語以外の学力も求められるタフな入試になったと言えるでしょう」

21世紀型教育実践校が人気沸騰

昨年に続き、今年も人気を博したのが、「21世紀型教育」の実践校です。「21世紀型教育」とは、たとえば思考力や表現力、PISA(生きるための知識と技能)型の学力をのばすため、アクティブラーニングと呼ばれる能動的な授業を展開することです。また、今後IB(国際バカロレア)プログラムを導入してインターコースを設置し、インターナショナルスクールの3から4分の1の学費でインター教育が受けられる学校などもその1つとなります。
海外で能動的な学習スタイルを身につけてきた帰国生にとって、望ましい時代になったといえるでしょう。

 

※編集協力/日能研関東、日能研東海、日能研関西